日記

内容は記事タイトルから

[退職エントリ?]メンヘラが新卒内定を入社数日前に辞退した話

入社まであと4日だった高専専攻科生が内定先を蹴りニートになる話です.

プロフィール

事の顛末

概要

  • 内定者研修を受けたらことごとく自分に合わないことがわかり辞退を決意した
  • 去年3月から就活をしていたが内定はここだけだった

詳細

 つい先日,入社前最後の内定者研修を受けてきた.時間はAM9:00~PM5:30と
入社後の勤務時間と同じ.そもそもこの研修,10月から月1で実施されているが
無給で交通費もなくすべて自腹である.1度昼飯を奢ってもらったくらいだろうか.
第一の違和感がこれである.が,これだけではグレーゾーンなので疑問は持ちつつも
参加していた.

 11月に内定をもらったので2回目の研修から参加した.会社設立の経緯やらNASAゲームやらはまぁどうでもいい(非常につまらんし,グループワークに効果はあるのかは疑問)
午後に入って,実際に業務で使うソフトウェア(WinAct●r)を触ってみようと
PCが用意された.ログイン方法やらなんやらが指示されてそれに従って自分はパパっと
操作をしていく.だがおかしい,周りの同期が誰一人ログインすらできないではないか?
その時の同期は他に5人くらいで4人は文系ということだった.
文系という未知と高専生が遭遇したわけだが,世の中的にはこんなもんなのだろうか.
(PCもまともに使えないのに卒論どうやって書いたんだよ)

文系理系という括りは意識せず15歳からやってきたわけだが,育ってきた環境が大きく
異なるとこうも違うのかというのが素直な感想だった.
これを受けなればスタートダッシュに遅れてしまう!!...というわけでもないと感じた
ので,次からの研修はサボりまくった.(OSI参照モデルとかいつぶりだったかな…)

閑話

 年が明けて1月に入ったが,年始早々胃腸炎で倒れてしまった.
時期的に成果をまとめて発表しないといけない,先延ばしする性格だったので
ここで終わらせないとまずいという意識が働いた.1週間程度で回復したが,その後も
体調不良が続いた.といっても,よりひどい体調不良をずっと経験してきたので何のこと
はなかった.だが,筆が進まない.卒論が書けない.研究も進捗が出ない.まずい…

そして緊張の糸が途切れたのは1月末,既に遅れまくっていたスケージュールを察し
睡眠薬を過量服用した(といっても20錠程度なのでそこまでひどくはないと思う).
生きるか死ぬかのギャンブル感覚だったわけだが,翌朝普通に目は覚めてしまった.
しかし,身体が異常に重い.なんとか自分で救急車を呼び搬送された.
こういうときは自動的に警察も呼ばれるらしい.ぼやぼやとした意識の中で
なんとか警察官やら救命士・医師と会話した.特に治療されることはなく帰宅した.
帰りのタクシーの中,私は指導教員にもう無理ですと連絡をした.

それからしばらく経ってのこと,皆が卒研発表をする中で自分だけ別日に
発表をすることになった.その当日を迎えたわけだが,最後まで成果が出せなかった.
空欄のあるスライドがなんと恥ずかしいことか.それでも条件付きで合格をくれた.
その後またスケジュール遅れでまともに添削もしないまま卒論を提出したが,
指導教員はなんとか修正をして受理してくれた.頭が上がらない.

本題に戻る

卒研がひと段落して,研究室内のネットワークサーバーにGitlabを構築したわけだが
関係ないので省略する(やったことがないので結構大変だった).
それが終わってまた研修に参加した.社内総会で内定証書の授与をされた.
私の紹介をした複数名の誰一人も高専をまともに言えなかったがまぁそこはいい.
その後の総会終了まで席に座って内容をウトウトしながら聞いていた.
出てくるスライドが雑なものばかりで閉口したがまぁまぁそこは問題じゃないんだ.
総会も終わってさぁ帰ろうとしたとき,人事・採用担当の女性Aが研修担当の女性Bを
遮って自分たちを引き留めて叱責した.
「挨拶もないのか」内容はそんな感じだった.えっそんなことで???というのが
正直な感想である.ここでまた会社に対する疑問符と,女性Aに対する嫌悪感が湧いた
が,そのまま帰宅した.

内定辞退を決意した入社前の最終研修日がやってきた.
いつも通り女性Bが研修内容の説明をするが,そこに件の女性Aが登場した.
また例の挨拶の話で,自分は実にくだらない話だと思い話半分に聞いていた.
というかピーというノイズが気になって仕方なかった.
その発生源を話を聞く中で目で探していたのである.
(そのあと振り返ってみたが,どうも自分はそういう多動癖があるらしい)

そのとき「バンッ!」と轟音が室内に響き渡った.驚いてそちらに目を向ける.
「こっちが話してんのにどこ向いてんだ」怒号が響き渡る.
高まる心拍を気にかけながら,あくまで平静を装い頭を下げた.
ごめんね,興味がなかったんだ.

そのあと他己紹介ということで,インタビューをしつつされつつ相手のことを登壇し
紹介することになった.相手は普通の文系大学生,しかし高専生には未知の生物である.
とりあえず,基本的なことを聞いた.私が一番興味があったのは彼らの生態である.
何を学び得たかである.それを中心に聞いた.だが返答は「よくわからない」だった.
受けた授業すらまともに言えない・バイト三昧ではない,サークルも入っていない.
彼が日々なにをしてきたか全然わからなかったが規定時間が終わってしまった.

続いて私が質問を受ける側になった.自分は大学へ通っていないという彼らと
最大の違いをネタに話を進めようとした.学校名がやたらと面倒なのがネタのひとつ
である.口で説明するより学校名を書いたほうが手っ取り早い.手元の手帳に大きな
文字で学校名を書こうとした瞬間...「あ~よくわかんないからいいよ」と話を遮られた.
まぁいいか...話を続けた.バンドでベースをやってたことを話した.
そのあと音楽のことを聴かれるわけだが,音楽というのも実に厄介で相手のバックボーン
(何を聞いてるのか等)を知らないと全然話が進まないのである(大概あぁそうで終わる).
大衆ならば知っているだろうと思ってエレカシをやってると言った.
なんとか理解してもらえた.そういえばエピソードが必須なのを思い出した.

学校関連のことを思い出した.
あれ作ったな・あんな実習やったな・研究大変だったな…たくさんでてきた.
でも問題があった,相手がこれを理解できるかということである.
相手は何度も技術的な研修を受けてきたのに内容が全然頭に入っていないような人物.
高専という名を出されても「パソコンの専門学校なんだね!わからなかったことが
あったら聞いていい???」というような未知の生物だ.
説明したところで話を遮られるだろうという予感が走った.この話はやめだ.
適当にバイトのことでも話そうとバイト経験を話した.といっても数年前のことで
興味関心は薄い,まったく覚えていないので話は膨らまなかった.

発表の時間がやってきた.消極的な彼らは誰も登壇しようとしない.
こういうのはトップバッターが一番ハードルが低いので自分が登壇した.
数少ない情報をなんとか1分間に膨らませようとしたが時間が余った.どうしようもない.
結果は最下位だった.研修担当も「こういうコミュ障なエンジニアはたくさんいるけど
みんな頑張ってね(超絶ねじ曲がった意訳)」と言う始末だ.
心の中で泣き笑いが止まらなかった.
同期はみんな大概コミュ障だなと思ってたのが自分はレベルが違うらしい.

そのあとまたグループワークの時間がやってきたが,これもどうでもいいので省略する.
その次は【成功体験(修羅場体験)・「らしさ,強み」セッション】というものだった.
自分の人生を振り返ってみたが,とても他人に話せるものではなかった.
修羅場は山のようにあるのだが確実に周りが引くような話ばかりだ.
ある者はこのセッションの疑問を口にし,またある者は突然泣き出した.
あっここにもメンヘラがいると気付いた瞬間だ.このセッションは中止になった.

PM3:00の休憩が入る.私はここで研修担当に詫びを入れスマホを手にして研修室を
飛び出た.電話を掛けた先は前の通院先,ちょうど次の通院先へ引き継ぐ途中で
そこでの治療は終了したはずだった. だが次の予約は大分先,この狂いそうなメンタルをどうにかするには
あまりにも遠すぎる.そこで前の通院先で診断書を書いてもらってこれを
理由に内定辞退を宣言しようと多動の頭が必死に考えて導きだした結論だった.
震える手を抑えながらなんとか通話する.幸い予約は取れて診断書も書いて
もらえそうだった.だがこの努力は後に水泡に帰すが話を先に進めよう.

少し遅れて部屋に戻って書類を受け取る.前からいつもらえるのだろうかと
気になっていた雇用契約書を読んだ.あれ…?基本給が違うぞ.スマホ
自社サイトの採用情報を見て察した.自分は大卒ではなく高専卒の扱いなのだと.
わざわざ心を病んでまで進学した2年間はなんなんだろうという気持ちだった.

そして最後の最後にトドメを刺された.
女性B「入社後最初の土曜日に花見で一芸を披露してもらいます」
絶望が頭に浮かぶ.自分に芸はない・そんなことで人前に出たくない
同期も嫌々案を出す.決まったのは羽子板大会だった.
すべて自腹での開催である.最後に浮かんだ疑問がこれだった.

積もり積もった疑問が内定辞退の背を押す.
帰り際,研究担当の女性Bを呼び止めて内定辞退を申し出ようとした.
研修で泣いていた同期が先に話し込んでいたため,私は会社を出た.
駅へ向かう道中で会社に電話を掛ける.女性Bに言いたいことがあると申し出て,
道中で待ち合わせて話し合うことになった.

「内定を辞退させてほしい」

私は今日の研修を受けて,基本給に納得できない・病気が悪化して治療が必要になった・
1日8時間働くのは無理だということを彼女に説明した.
女性Aのパワハラに耐えかねてとか,俺より高給取りのくせに無能な同期がいるのは
無理だとかいうのは心の中で仕舞っておいた.

遺留はあったものの,診断書が発行されたほうが辞退はしやすいとのことだった.
先手は生かされた.研修担当と別れて電車に乗り込む.朦朧としていたので
逆方向のホームに来てしまった.まぁ次で引き返せばいいかと目の前の電車に飛び乗って
次駅で降りたらまぁまぁ待つことになったのだがそれは別の話.

帰りの車中,メンタルのことで度々相談していた友人に「多動ってどんな感じ?」と
LINEをした.その症状がガッチリ当てはまった.断薬による離脱症状かもしれないとも
指摘された.調べてみたらこれも当てはまりそうだ.
今日の高ストレス下のメンタル不調はこれが原因かと納得できた.

明朝,女性Aから電話が掛かってきて,内定辞退を承諾された.(…診断書要らんのかい)

「病気のことを面接であなたに話したのに研修担当に伝わってないのはどうして?」
(前日の話し合いを知った)という質問に対する返答は「特別配慮は必要ないと思ってた」
とのことだった.
メンタルヘルス教育受けている人がこのザマかとか,知っててパワハラしたのかと
かいろいろ思い浮かんだが終わったことなのでどうでもよかった.

そしてこのエントリを書いている.明日からどうしようか.そういえばリクルーターから電話来ないなぁ.

終わりに

元からプライドの高いメンヘラだった中で3月まで就活してきましたが,
退路を断たれた形なので4月からニートです.クローズ就労の難しさを痛感しました.
就労移行支援とか使わないと無理かなって感じがするので,
近いうちにソーシャルワーカーとかに相談しますかね.

離脱症状で記憶力の低下が激しいと思ってたんですが,案外スラスラ書けて驚きました.
今朝の朝食も覚えてないのに.

皆さんも心を病まないようにお気をつけください.